去年はあまり本を読みませんでしたが、この本は、なかなか印象に残っています。
主人公のハリーは、死ぬと誕生時に戻って初めから人生をやり直す、ということを繰り返します。つまりセーブポイントのないRPGをやるようなものですが、前回獲得した武器(この場合は記憶や知識)を持ってやり直せるのです。
また、ハリーの他にもそういう体質(?)の人が何人かいて小説の中では「カーラチャクラ」と呼ばれています。
世の中には、「子供か!」と言いたくなるような大人もいれば、「大人だなあ」と思う子供もいます。将棋の藤井さんみたいに老成した口をきく子供をみると、「カーラチャクラなのか?」なんて思ってしまいます。
この作品の雰囲気としては、映画の「プリデスティネーション」とか「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」に似ているように思います。本書も映画化したらおもしろそうなんですけどね。
もし、自分がハリーのような能力をもっていたなら、どんなことをしようかな、みたいな妄想をかきたてる一冊です。